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shinroundのキャリアノート

~大学の知を社会へ~

日本総研・東大共催シンポジウム「知識から価値を生み出す人材創出法」まとめ

今日は日本総研東京大学大学院工学系研究科が共催するシンポジウム「知識から価値を生み出す人材創出法」に参加してきました。目的は産学連携教育プログラム開発のヒントを得るためです。今日得たことを備忘録代わりにアウトプットします。

 そもそもなぜこのようなシンポジウムが開催されたかというと、「情報分析や問題解決能力を備えた人材はたくさんいるけれども、問題提起をする力が備わっている人材が少ない」という問題意識がきっかけとなっています。

これからの時代は、仮説を生成し新しい価値を創造する力が重要になるが、そのために必要な力は何なのか、そしてそれをどのように身に付けていくのかということを3年間にわたり研究した成果を、対外的に発表する場が本日のシンポジウムでした。

それらの詳細は、本が出版されているので最後に紹介するとして、要点を以下に列挙します。

 

新事業創出に必要な5つの素養基盤と人材創出のトレーニング手法

感性基盤

観察力を鍛える。新事業創出の出発点は現状に対して「違和感」を感じること。違和感を感じるためには、観察力が必要。この違和感を感じた状態でもやもやと思考を働かせることを「マインドワンダリング」と言い、今日のシンポジウムのキーワードにもなっていた。

観察力を鍛えるために「デッサン」を実施。普段何気なく見ているものを注意深く見ることによって、これまで気づかなかったことに気づく力を養う。

 

情報基盤

ピンとくる情報の収集と連結。感性基盤で得たきっかけを起点に様々な情報を収集していく過程で、個別の情報が結びつくことにより新しい価値が生まれる。

情報基盤を鍛えるために新聞を読む。気になったトピックを書き出し、個別のトピックから共通点を見出す。業界横断的な情報、時間軸が前後している情報などを組み合わせることにより新たな視点に気づいていく。

 

価値観基盤

これまでにない新たな価値観を見出す。常識に捉われない考え方を身に付ける。

価値観基盤を鍛えるためには「答えのない問題を深堀りするディスカッション」を実施する。神の存在を信じるべきかどうかなどを話し合うことにより、周りの意見を理解し、自分の価値観を周りに認識させる。

 

手法基盤

新しい発想に価値観を定義づけたならば、次にその発想を実現に導くための力を養う。

手法基盤を身に付けるためには「企画書」に落とし込んで考えることが重要。企画書はステークホルダー(上司、部下、顧客、投資家、融資担当者など)を納得させなければならない。企画書作成においては、「共感」→「期待感」→「納得感」→「信頼感」を得られることに主眼を置く。

 

経験基盤

企画書作成が終われば実効あるのみ。実際に実行に移し、最後までやり遂げる意志力、継続力を養う必要がある。

経験基盤を鍛えるためには、過去の成功体験を思い出し、自己分析から得られる自分の長所を認識するなどして自分への信頼感を向上させる必要がある。要するに、自分ならできるという自信を付けるということである。

 

まとめ

今日は5つの能力が提示されましたが、個人的には、感性基盤から経験基盤までのプロセスをいかに短時間で実施するかと、経験基盤をどれだけ強化できるかが事業化成功の鍵だと思っています。

更に詳しく知りたい方は、今回の研究成果を詳細にまとめた本が発売されているので手に取ってみてください。会場で無料配布されていたので少し読みましたが、明日からでも使える実践的な手法が盛り込まれていてとても勉強になります。