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shinroundのキャリアノート

~大学の知を社会へ~

香港科技大の学生から学んだ本当の意味のグローバル化

先日香港科技大の学生に「日本の会社で働きたいと思いますか?」と聞いてみました。その時返ってきた言葉は「日本は好きだし日本の会社に興味はあるけど、英語が通じないから働きたくても働けない」ということでした。

 僕は今までグローバル化

  • 世界中に行き来できるようになる
  • 海外の観光客をたくさん受け入れる
  • 日本人が積極的に海外に出ていく
  • 英語を習得し、海外で活躍する
  • サプライチェーンが世界中に広がり、世界中に色んな国の製品が出回る

など、人や物の移動が国境を超える頻度が飛躍的に高まるという程度でしか認識していませんでした。

 

しかし、香港科技大の学生の話を聞いて、本当の意味のグローバル化はそういうことだけではないなと痛感しました。

 

つまり、日本の日常空間の中に外国人が自然と入り込んでいる状態が本当の意味のグローバル化ということです。分かりやすく言うと、日本にいるんだけど、外国で暮らしているようなイメージです。もちろん、ここは日本なので日本人の方が圧倒的に多いはずですが、少なくとも自分のコミュニティ(仕事仲間、趣味仲間、学校仲間、友達仲間等)に外国人が一定の割合でいて、英語でコミュニケーションが取れている状態でなければ、グローバル化が進んでいるとは言えないのではないかと。

 

例えばアメリカやシンガポールなどでは、いろんな国の人が当然のように同じコミュニティで生活していますし、傍から見たら、国籍の違いなどは分かりません。でも、日本で外国人を見たら、「日本に旅行に来たのかな?」と、あたかも彼らは一時的に日本にいるような感覚で見てしまい、その時点で自分の中には見えない壁が立ちはだかっています。

 

話を元に戻しますが、香港科技大の学生は、大学のランキングでいうと東京大学より上に位置することもある、非常に優秀な大学です。その大学に所属する学生が日本の会社で働くことに興味があるのにも関わらず、グローバル化の波に取り残されているせいで、やむなく働くことを諦めるというのは、日本にとって大きな痛手です。

 

この状態を改善しようとすると、日本の会社で働く人たちが当たり前のように英語でコミュニケーションを取れるようになっておかなければいけませんし、スーパーで買い物しても、アパートに住んでも、病院に行っても、電車に乗ってもバスに乗っても、不自由なく生活できる社会になる必要があります。

 

僕たちは知らず知らずのうちに、そのような状態を避ける傾向があるのではないでしょうか。外国人専用マンションは、一見外国人に気を使ったサービスのように見えますが、実はグローバル化という観点からすると無駄なサービスです。

 

外国人専用〇〇というサービスは、外国人の需要を取り込む一方で、内容によっては外国人が日本社会に溶け込むことを否定してしまうサービスになる恐れもあるのです。

 

もっと言えば、僕たち日本人が英語を学ぶことを避けている時点で、実はグローバル化を避けているということに繋がっているかもしれません。

 

日本は自分たちが思っている以上に、グローバル化を苦手としている国だということをしっかり認識して、日本社会全体が外国人と共存していく姿勢が必要だなと感じた出来事でした。